1968年にリリースされたとき、2001年宇宙の旅は多数の批評家もいてすぐにはヒットしませんでした。彼らは会話がほとんどなく、進行が遅く、一見不可解なストーリーといったことを指摘しました。映画はジャンルの慣習を無視し、かつてあったSF映画とはかけ離れており、キューブリックの今までの映画やストーリーとも明らかに異なっているかのように見えました。始めは批判的な意見だったにも関わらず、2001年宇宙の旅は徐々に人気を得、1972年終わりには世界中で3100万ドルの収益がありました。今では、かつてあった映画の中で最も偉大で影響のある映画の一つと広く考えられており、All Time Top 10 listsの常連となっています。
アポロ月面着陸の偽装
キューブリックが亡くなって以降、多大な時間をかけて彼の映画を掘り下げ、三角形と円形で作られる難解な図、すなわちプロビデンスの目を見つけ出しました。キューブリックに関する多数の陰謀論が生まれ、最も注目すべきは、アポロ月面着陸を監督するために雇われたというもの、シャイニング(1980年)の中で自白のコードを隠しているというものです。コードは3つの手がかりがあり、双子のグラディがジェミニのサインに似ている(ジェミニはアポロ計画の姉妹プログラム)、タイプライターのシーンで "All" の文字が "A-11" に見える、ダニーが "Apollo-11 USA" のシャツを着ているシーンがある、というものです。
Michael Wysmierski を含む他の理論家たちはそれに追随し、Michael は The Shining Code という YouTube ビデオで Jay Weidner と似た理論を説明しました。
いたずらの記事やモキュメンタリー
Jay Weidner が真剣にこの理論を推進しているのに先立って、2人のいたずら者がキューブリックは月面着陸を偽装したと完全にふざけて提案しました。しかし中にはそれを冗談とは思わない人がいました。1995年、Usenet のグループ alt.humor.best-of-usenet はキューブリックが月面着陸を偽装したと主張する記事を出しました。冗談ではなく、キューブリックは「静かの海」(実際に月面上に存在する地名)で実際に撮影を行ったと主張するコメントがいろんなところで現れました。それにもかかわらず、ねつ造論派であるクライド・ルイスはまるで本格的に書かれていたかのようにこの記事を引用しました。
フランスのモキュメンタリー「Dark Side of the Moon」が2002年にウィリアム・カレルによって作られました。キューブリックの義理の兄弟ジャン・ハーランと妻のクリスティアンヌ・キューブリックがこれに協力して作成され、「キューブリックがニクソン政権の強い要請で月着陸を偽装した」と提案しました。全ての映像はヘンリー・キッシンジャーやドナルドラムズフェルド風の男が事情を取り上げて引用し、キューブリックの映画にちなんで名づけられた他のインタビュー者の存在は映像が偽装であることを暴露しています。
※モキュメンタリー:架空の人物や団体、虚構の事件や出来事に基づいて作られるドキュメンタリー風表現手法です。
1:14 I perpetrated a huge fraud on the American public, which I am now about to detail, involving the United States government and NASA, that the moon landings were faked, that the moon landings ALL were faked , and that I was the person who filmed it.
クラークはキャロル・ロジンによって設立された宇宙協力機関(Institute for Cooperation in Space)の名誉理事長で、ウェルナー・フォン・ブラウンによって設立された宇宙擁護組織の国立宇宙協会の理事会も勤めました。(※ウェルナー・フォン・ブランについては アポロ計画捏造説⑱、アポロ計画捏造説#38、アポロ計画捏造説#61 を参照)