次も「アポロ計画の残された謎」についてみていこうと思います。
8つ目は「月面に残された計測機器は-170℃~110℃という月の環境ですぐ壊れてしまうのではないか?」です。
月の1日の地表の温度変化
これが月の1日の温度変化のグラフになります。(※NASAのLROの測定結果)
緯度0度(Latitude 0°)で見れば、太陽のあたる昼間は400K(セ氏126℃)、夜間は100K(セ氏-173℃)となっています。温度差は300℃です。
アポロ月面パッケージ
アポロ計画で月に残されたアポロ月面パッケージについては アポロ計画捏造説#56 にまとめています。
地震計 / 荷電粒子の測定器 / 大気圧測定器 / 熱流計 / レーザー反射鏡 / 大気組成検出器 / 微小隕石測定器 / 重力計 / 磁力計 / 太陽風測定器 / イオン検出器 といったさまざまな測定器が月面に置かれました。
アポロ12号のテレビカメラ
このストーリーは アポロ計画捏造説#55 にまとめています。
アポロ12号でピート・コンラッドは太陽に向けてテレビカメラを壊しました。
カメラを数秒太陽に向けてしまい、撮像管を焼き切ってしまったということです。
金属の熱膨張
熱膨張とは温度の上昇によって物体の長さが変化することを言います。
長さの変化は各材質がもっている固有の熱膨張係数に比例します。
いろんな金属の熱膨張係数
金属系
- 金: 14.2
- アルミニウム: 23
- 鉄: 11.7
- 銅: 16.6
合金系
- 黄銅: 18~23
- ステンテス鋼: 17~18
- 鋳鉄: 10~12
- 超硬合金: 5~6
プラスチック系
- PC樹脂: 70~80
- ABS樹脂: 80~110
- POM樹脂: 100
- PPホモポリマー: 170
- PE樹脂: 130~150
- ナイロン: 80
- PET樹脂: 70
セラミック系
- AL2O3: 8~9
- ZrO2: 8.7~11
- ダイヤモンド: 3.1
その他
- ガラス: 9
- コンクリート: 7~13
熱膨張による変化量ΔL の算出方法
ΔL= L × α × ΔT
ただし、L: 材料の長さ、α: 熱膨張係数、ΔT: 温度差
つまり、材質がアルミニウム、長さ200mm、温度上昇が20℃の場合の寸法変化量は?
ΔL = L × α × ΔT
= 200*10-3 × 23 × 20 = 92(μm) = 0.092(mm)
となります。
アポロ測定機器の熱膨張による変化量ΔLの算出
測定機器の材質については公開されていないので、一番熱膨張係数の低い金属の「超硬合金製」で算出します。サイズは写真でしか判断できませんが、50cm~1mぐらいと考えられます。月面での温度差は300℃です。
材質が超硬合金、長さ1000mm、温度上昇が300℃の場合の寸法変化量は?
ΔL = L × α × ΔT
= 1000*10-3 × 5 × 300 = 1500(μm) = 1.5(mm)
となります。
毎日これだけの自然膨張と自然収縮を繰り返すことになります。
残された謎
自然膨張と自然収縮を繰り返した場合、全く同じ形には戻りません。
これを繰り返すことによってこのように形状は変化します。
こんな測定機器で行った実験結果に意味がありますか?
ぐにゃぐにゃのレーザー反射鏡で地球からの光を正確に地球へ反射できると思いますか?
不可能です。
アポロ計画捏造説#90 につづく
参考URL
http://sekkei.if.land.to/item_netsu.html
日常的に水突っ込まれて100℃以上まで加熱されているポットが熱で壊れない理由がわかっていますか?
返信削除計測器は定期的に校正しなければ、真値(近いと思われる誤差付きの)を得ることはできません。私は工場で使用する検査機、検査装置を管理することがありますが、50年異常を示さない装置は見たことがありません。
返信削除測定器と鍋窯に近い調理器具を同列に扱うこと自体無知です。
>ぐにゃぐにゃのレーザー反射鏡・・・
返信削除平面鏡、を考えているのだろうか?
反射鏡とは言うけれど、実際はプリズムを数十個並べたもの、なのだよ。
>計測器は定期的に校正しなければ・・・
校正を必要とする精度を要求しているのだろうか?
例えば、自宅にあるであろう、温度・湿度計、校正している?
温度計も湿度計も普通に校正しなければ真値はでなくなっていくものだけど。
返信削除ましてや普通の温度環境下でないところにあるのに。
はたして月面に置かれた地震計 / 荷電粒子の測定器 / 大気圧測定器 / 熱流計 / レーザー反射鏡 / 大気組成検出器 / 微小隕石測定器 / 重力計 / 磁力計 / 太陽風測定器 / イオン検出器らの計測器は家庭にある温度計のような精密な制度、数値を必要としないものなのか?
月面上は昼と夜がそれぞれ2週間ほどあるので、膨張・収縮の頻度は地球上で数えた毎日ではありません。それより、角度は徐々に変化しますが、長時間、大気での減衰の無い太陽光線を受ける事による加熱が本当に100数十度程度で済むのかも不明です。逆に日陰に入ると太陽光線の角度は関係なく温度低下は進みます。日なたの物体の温度上昇よりも日陰の物体の温度下降の方が長く強く作用するのではないでしょうか。大気による保温効果も無いので、熱の放射も早いでしょう。地球の高緯度の地方の冬場の夜間の温度よりも遥かに厳しいはずです。大気・風が無いので、気体が連続継続的に物体に当たり続ける事による熱交換での物体の温度低下は無いはずですが。
返信削除太陽光線を受ける事による加熱が本当に100数十度程度で済むのかは、改めて考えると確かに疑問に感じますね。
削除月面上には大気によって遮られることのない赤外線が直接降り注ぎます。つまり月面上で太陽光線を浴びれば、電子レンジのような効果で発熱されると思います。
そして月面は真空なので空気への熱伝導がありません。つまり魔法瓶と同じ真空断熱状態です。ただ、真空でも電磁波として熱エネルギーは出ていくわけで(電磁放射)、魔法瓶は鏡張りにして熱エネルギーが反射するよう細工をしていますが、月面上ではそれがないため熱エネルギーが出ていきます。大気による保温効果もないから地表よりも急激に温度は下がっていくのではないかと思います。ここら辺は上で書いていただいたのとだいたい合ってますね。
砂漠よりももっともっと過酷な状況といった感じにイメージしています。