ISS HOAX #3 国際宇宙ステーション(ISS)の中は無重力

ISS HOAX #2 では、ISSについての基礎知識をまとめました。

今度はISSの中はなぜ無重力なのかをまとめたいと思います。

ISS内が無重力である理由
ISSは地球を周回しており、遠心力が働いています。
バケツの中に水を入れてグルグル振り回したら、水はバケツの底にへばりつきます。これと同じ理屈です。

そして遠心力と重力がぴったり釣り合ったとき、ISS内部は無重力になります。


高度400kmの重力
ISSは地球上の高度400kmを飛行しています。

地球の半径: 6400km
ISSの地球中心からの距離: 6800km

重力の強さは距離の2乗に反比例します。
地表の重力を1とすると、ISSの重力は次の様にして算出できます。

( 6400 / 6800 )2 = (0.94)2 = 0.88

つまり、ISSの高度での重力は地表の重力の 88% となり、この時の重力加速度は 9.8m/s2 × 0.88 = 8.62m/sになります。

重力(F:N)、質量(m:kg)、加速度(a:m/s2)の間には次の式が成り立ちます。
F = m×a
= m×8.62 [N]


秒速7.7kmの遠心力
ISSは地球の上空を秒速7.7kmで周回しています。

遠心力(F:N)、半径(r:m)、質量(m:kg)、周回速度(v:m/s)の間には次の式が成り立ちます。
F = m×v2 / r

単位を揃えます。
r: 6,800,000 m
v: 7,700 m/s

F = m ×(7,700)2 / 6,800,000
= m×8.72 [N]


重力と遠心力とがだいたい一致していますね。


ISS HOAX #4 につづく

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